すごいぞ、インターネット。

 きのう起きた、相模大野駅脱線事故。たぶん、脱線した車両からいちばん近くの電車に乗ってたと思う。1時間ぐらい電車のなかにいて、そこから相模大野駅まで線路のうえを歩いて、さらに町田駅まで歩いた。

 電車がとまってるあいだ、ずっとTwitterをみてた。”小田急”で検索してみたりなんかして。同じ電車に乗ってるっぽいひとのつぶやきが読める。相模大野駅の近くにいるひとのつぶやきが読める。どうして電車がとまってるのかもわかる。どこまでの区間の電車が動いてないかがわかる。どんどん情報を寄せることができる。すごいぞ、インターネット。

 日ごろからたくさんの情報に触れてるわけだけど、あまりにもリアルタイムで、いろいろな視点からの情報が入ってくるから、ちょっと神様的な感じがした。読者のじぶんは小説に登場しないけど、登場人物の状況や心情はぜんぶわかってるような、そんな感じ。だって、電車にいながら電車の外のことがわかるの、よくよく考えたらすごいって。

電車にいながら、こんな視点で脱線した車両の電車が見れる。すごい。

 なんとかして電車を出ることができて、出てみると、相模大野の上空には報道ヘリが5台も6台もいて、この状況がまたテレビで流れる。どんどんどんどん情報が流れていく。ケータイで、脱線した車両の写真をフェンス越しに撮るひともたくさんいる。この写真もどんどん流れていくんだろう。

 電車を出てから、町田駅まで行った。横浜線に乗れれば、迂回して帰れるんだ。隣の町田駅は、線路沿いを歩けばもちろんたどり着くだろうけど、GoogleMapで調べたんだよね、いちおう。あたりまえだけど、何分かかるかと距離がどれぐらいあるかも知ることができる(就活のときはたいへんお世話になりました。)

 でもね、ふだんと違って「これはちょっとヤバイぞ」ってときに、何分かかるかだとか、距離がどれくらいだとかわかるって、とても心強い。ほんとうに心強い。またひとつ、情報を寄せていく。

 それでもって、GoogleMapって、イヤホンさえつけとけば音声で案内してくれるのね。道を曲がるところは、音声で教えてくれる。ケータイなんて見ることなく町田駅まで行けた。いざというときのインターネットはほんとうにすごい、すごいぞ。

 「あったりまえじゃん、そんなの。」と思わなくもない。ケータイがなくたって、だれかに道を聞けば教えてくれるかもしれない。たいしたことじゃない。脱線事故だって、身に危険が及ぶぐらい大変な事故じゃなかった。たいしたことじゃない。でも、それでも、インターネットはすごいんだ。技術に支えられて生きている感じがしたんだ。

 すごいぞ、インターネット。ラッキーな時代に生きてる。